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いっぺ
・子どもが不登校…この状態は引きこもり?
・不登校の子どもを引きこもりにさせたいために何をすればいい?
子どもが不登校の親御さんは、今の状態って引きこもりなんだろうか?親として何をすればいいのか?とお悩みではないでしょうか。
そこでこの記事では、不登校と引きこもりの違いや、不登校の要因・メカニズム、親ができる対応などについて紹介します。
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不登校と引きこもりの定義
不登校や引きこもりについて、なんとなくのイメージで解釈していませんか?
文部科学省や厚生労働省でそれぞれ定義が公表されていますので、ご紹介します。
不登校の定義
文部科学省では、「不登校の現状に関する認識」において、不登校の定義を
何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、登校しないあるいはしたくともできない状況にあるために年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を除いたもの
としています。
引きこもりの定義
引きこもりについては、厚生労働省の「引きこもりの評価・支援に関するガイドライン」において、
様々な要因の結果として社会的参加(義務教育を含む就学、非常勤職を含む就労、家庭外での交遊など)を回避し、原則的には6ヶ月以上に渡って概ね家庭にとどまり続けてる状態(他者と交わらない形での外出をしていてもよい)を指す現象概念
とした上で、
引きこもりは原則として総合失調症の陽性あるいは陰性症状に基づく引きこもり状態とは一線を画した非精神病性の現状とするが、実際には確定診断がなされる前の総合失調症が含まれている可能性は低くないことに留意すべき
としています。
引きこもりの3つの段階と推計人数
内閣府が2015年に引きこもりについて調査(15〜39歳が対象)した際、「広義の引きこもり群」「準引きこもり群」「狭義の引きこもり群」と3つの段階に分けて全国の推計数を公表しています(長期化する引きこもりの実態)。
広義の引きこもり群とされる全国の推計数は54万1000人で、15〜39歳の人口の1.57%に当たります。
段階 | 項目 | 全国の推計数 |
狭義の引きこもり群 | 普段は家にいるが、近所のコンビニなどには出かける | 12万1000人 |
自室からは出るが、家からは出ない又は自室からほとんど出ない | 5万5000人 | |
準引きこもり群 | 普段は家にいるが、自分の趣味に関する用事の時だけ外出する | 36万5000人 |
合計(広義の引きこもり群) | 54万1000人 |
不登校のデータ
不登校の児童数は統計が始まって以降年々増加しています。
令和2年度に行われた文部科学省の調査(令和2年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要)では、小・中・高等学校等における不登校児童生徒数は過去最高の23万9178人となりました。
不登校の半数は長期に及ぶ
不登校が長期に及ぶ生徒も多いことが分かる表が以下です。
区分 | 欠席日数 30〜89日 |
欠席日数90日以上 出席日数11日以上 |
欠席日数90日以上 出席日数1〜10日 |
欠席日数90日以上 出席日数0日 |
不登校 児童生徒数 |
||||
小学校 | 35,614 | 56.2% | 22,096 | 34.9% | 3,545 | 5.6% | 2,095 | 3.3% | 63,350 |
中学校 | 52,742 | 39.7% | 60,107 | 45.3% | 13,762 | 10.4% | 6,166 | 4.6% | 132,777 |
高等学校 | 34,596 | 80.4% | 6,470 | 15.0% | 1,416 | 3.3% | 569 | 1.3% | 43,051 |
合計 | 122,952 | 51.4% | 88,673 | 37.1% | 18,723 | 7.8% | 8,830 | 3.7% | 239,178 |
小学校では欠席日数が90日以上の生徒が43.8%、中学校では60.3%に上っていて、出席日数が10日以下のケースも一定数あることがわかります。
不登校は中学生がピーク
上の表でもわかる通り、不登校児童生徒数は中学校が突出しています。
それぞれの全体の児童数のうち、不登校児童生徒が占める割合で見ても中学生がいちばん多いことがわかります。
区分 | 在籍児童生徒数 | 不登校児童生徒数 | 割合 |
小学校 | 633万3716人 | 6万3350人 | 1.0% |
中学校 | 324万4958人 | 13万2777人 | 4.1% |
高等学校 | 309万8203人 | 4万3051人 | 1.4% |
合計 | 1267万6877人 | 23万9178人 | 1.9% |
中学生・高校生での不登校は将来引きこもりになる?
中学生や高校生になると、将来どんな仕事をしたいのかを具体的に考えたり、それを目標に進路を決めていく時期ですよね。
この時期に不登校になると、この子の将来はどうなってしまうのかと親御さんはとても心配なのではないでしょうか。
進学も就職もできずに引きこもりになってしまうのではないかと不安ばかりが膨らんでいるかもしれません。
不登校から引きこもりになる人は少数
2015年に内閣府が15〜39歳を対象に引きこもりの実態について調査し、引きこもりになったきっかけが明らかになっています(特集2 長期化するひきこもりの実態)。
- 不登校(小学校・中学校・高校)…14.5%
- 職場になじめなかった…14.5%
- 就職活動がうまく行かなかった…12.9%
- 人間関係がうまく行かなかった…12.9%
- 病気…11.3%
- 受験に失敗した…4.8%
- 大学になじめなかった…3.2%
- その他、無回答…25.9%
就職して働いていたものの職場に馴染めなかったり、人間関係がうまく行かなかったりといった不登校以外の理由で引きこもりになる人の割合も多いことがわかります。
不登校から引きこもりになるケース
では実際に不登校から引きこもりになったケースはどういったものがあるのでしょうか。
中学校〜高校の不登校が長期に及び、社会とのつながりが希薄になり自信を失って引きこもりになることなどが考えられます。
- 学校に行っていないのだから、習い事や遊びに行く資格がないと自分を責めている
- 学校に行っていないことを周りの人に知られたくないので家に閉じこもる
- 学校のことを聞かれたくないので、誰にも会いたくない
- 学校に行けない自分は何をしてもダメなんだと自信がない
- 学校に行けない自分を恥ずかしいと思っている
- 学校に行っていないので、自分が常識はずれなことをしてしまわないか不安
不登校になる3つの要因・メカニズム
子どもが不登校になる要因は大きく分けて3つあります。
- 自己肯定感の低下
- 学校でのストレス
- 親と子の関係、家庭環境の変化
子どもが不登校になると、その原因探しに一生懸命になる親御さんがいますが、原因を突き止めることにはあまり意味がありません。
わかりやすく「これが原因だ」と言えるパターンは少ないですし、様々な事柄が複合的に絡み合って不登校になっているからです。
この中でも「自己肯定感の低下」は不登校の生徒のほとんどに見られ、学校に行けないことで「自分には価値がない」「生きている意味がない」など自分を責めていたり、劣等感を抱いています。
不登校の子どもに親ができる対応
では、不登校の子どもを持つ親が子どもの自己肯定感を高めるためにはどうすればいいのでしょうか?
具体的な例を5つ紹介します。
学校に行かなくても大丈夫だと伝える
お子さんに、まずは「学校に行かなくても大丈夫」と伝えましょう。
「学校に行っている私」も「学校に行っていない私」も同じように接してくれる家族がいると、そのままの自分を受け入れてくれる人がいるという安心感を持つことができ、ポジティブな気持ちが芽生えるきっかけになります。
自己肯定感が低くなっていて、学校に行けないことに罪悪感を持っている子どもに、「学校には休まず行きなさい」「気合いが足りないだけ」などの声掛けをしてしまうと、子どもは家族からも自分を否定されることになり、安らげる居場所がなくなってしまいます。
「もう知らない、学校に行くも行かないも好きにしたらいい」というような突き放す言い方ももちろんNGです。
お子さんが学校に行けなくても受け入れてくれる家族と、安心して過ごせる家があるということが大切なポイントです。
子どもがすきなこと・興味があることを伸ばす
音楽や美容、料理、スポーツなどなんでもいいので、子どもが好きなこと、興味があることに取り組める環境づくりをしましょう。
好きなことに取り組んでいる時間はワクワクしてポジティブな気持ちになりますし、「これができたから、あれもやってみようかな?」と次の一歩を踏み出す勇気にも繋がります。
できることが増えていくと、自信も持てるようになりますね。
不登校の初期の頃は心身ともに疲れ切っている子どもも多いので、心と体の元気が溜まってきた頃に少しずつ声掛けしたり、一緒にやろうと誘ってみるのがいいですね
「(実は学校は今行ってないんだ〜)って言えばいいんじゃない?」と親子でシミュレーションしてみたり、講師の方にあらかじめ親御さんが話をしておくなどしてサポートすると、お子さんも安心して行動を起こせるかもしれません。
ゲームやスマホばかりしていても否定しない
不登校の子どもが一日中ゲームをしていたり、スマホをいじって過ごすことはよくあります。
親御さんはどこまで自由にさせておけばいいのか、悩まれる方もとっても多いです。
不登校の子どもは有り余った時間に不安や悩みから解放されるためにゲームやスマホに没頭しているパターンが多いので、親御さんはこれを取り上げたり禁止する必要はありません。
思う存分没頭させてあげた方が精神的にも安定しますし、心の体力が溜まることにも繋がります。
「目が悪くなるから休憩しながら見てほしい」とか、心配な点がある場合は親の気持ちを伝えた上で本人にルールを決めてもらえるといいですね。
親自身の感情を安定させる
お子さんが不登校で家にいると、仕事をしている親御さんは家に残している子どもが気がかりですし、家で子どもと過ごす親御さんはお子さんの様子についつい口出ししたくなるのではないでしょうか。
子どもはよく親の様子を見ていますから、「私が学校に行かなくて、やっぱりお母さんイライラしてるな〜」とか、「お父さんは僕に学校に行ってほしいけど僕が行かないからやっぱりガッカリしてるんだな〜」とか、しっかり感じ取っています。
親御さんの感情が安定している(お子さんの状態によって左右されない)ことは、お子さんにとても大きな安心感を与えます。
これはお子さんの自己肯定感を高める大切な要因になりますから、親御さんはご自身のケアも忘れないようにしましょう。
感情的になってしまいそうな時の対策方法の例はこちら。
- 子どもと別の部屋で過ごす
- カフェで気分転換する
- 親だけで相談機関に行って話す
- 子どもに言い過ぎたら謝る(常に完璧に心を安定させることは無理です)
焦らず見守る
口で言うほど簡単ではありませんが、焦らずに子どもを信じて見守りましょう。
しっかりと自己肯定感が高まり、心と体の元気が溜まってきたら、子どもは自分から行動を起こせるようになります。
その行動の芽を摘むことがないように、親御さんはお子さんを否定せずしっかりと受け止めることを意識しましょう。
習い事、塾に通うこと、学校選び、職業選びなどにおいて親が色々な選択肢を示すことはとても大事なことですが、最終的に決めるのはお子さんに任せましょう。
例えばお子さんがなりたいと言った職業に対して「その仕事は給料が安い」「その仕事は危険だからやめた方がいい」で終わらせるのは簡単ですが、
お子さんが興味を持ったことを一度受け入れ、どんな所に惹かれたのか理由を掘り下げたり、どんな働き方があるのか一緒に考えたり、その職業の人に話を聞く機会を探してみたり、お子さんが気持ちを整理するのを手助けするようなサポートを心がけましょう。
まとめ
今回は不登校と引きこもりの関係や、不登校の要因・メカニズム、親ができる対応などについてご紹介しました。
不登校から引きこもりになるのか、不登校が改善されるのかのポイントは「自己肯定感」だといえそうです。
親御さんにとっては、お子さんが不登校だとこの先どんな将来が待っているのか想像しづらく不安が大きいかもしれません。
ですが、そもそも今の世の中自体が予測不能な時代になっています。
「学校に行っていれば安心」「いい大学に行っていい企業に入れば幸せ」な時代ではありません。
むしろ、不登校という状況から自信を取り戻した経験や、自分の意思で選択できる力を身につけていることは、お子さんのこれからの人生の武器になり得ます。
親御さんは、お子さん自身が持つ力を信じて見守っていきましょう。
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