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いっぺ
「中学生の子どもが不登校で、将来は大丈夫だろうか?」
「子どもの将来のために、何をすればよいだろう?」
不登校の中学生の子どもを持つ親御さんはお悩みではないでしょうか?
中学生は学校の勉強も難しくなり高校受験もあるため、学校に通えなくなると「この先どうなってしまうのか」と心配に思う親御さんは多いです。
そこでこの記事では、
- 不登校だった中学生の5年後の調査結果
- 不登校だった中学生が必要と感じた支援
- 不登校の中学生のために親ができること
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不登校だった中学生の5年後を調査した結果
文部科学省が公開している「不登校に関する実態調査」では、平成18年度に中学3年生だった子どもを対象に、5年後の状況や、当時の心境などについてアンケートをとった結果がまとめられています。
ここでは、その結果を紹介します。(前回調査時の割合は、平成5年の調査結果です)
中学卒業後の高校進学率は80%
中学校を卒業後、不登校の子どもの85.1%が高校へ進学しています。
前回調査時の65.3%より、20%近く増加しました。
不登校の子どもが年々増えていく中で、学校側の支援が充実してきたり、高校の受け入れ体制が整ってきたことが要因と考えられます。
また、高校は全日制だけでなく、定時制高校、通信制高校といった種類もあります。
近年は特にバラエティ豊かなカリキュラムをもつ通信制高校の新設が増え、少子化で高校生全体の数は減っていく中通信制高校に通う生徒は年々増加しています。
「高校進学」という進路でも、地元の全日制高校だけでなく、もっと多くの選択肢から選べるようになってきているので、親御さんはお子さんの希望や個性に合った高校を見つけるサポートが出来るといいですね。
不登校だったことで不利益・不当な扱いを受けた?
66.5%の子どもが、不登校で不利益や不当な扱いを受けたことは、まったくなかったと答えています。
親御さんは子どもが不登校になると、漠然と「将来大変な思いをするのではないか」と心配してしまうかもしれません。
ただ、実際に不登校だった中学生が20歳になり、これまでの生活を振り返ったとき、約2/3の不登校経験者は「不登校が原因で不利益・不当な扱いを受けたことはまったくない」と答えています。
不登校だった多くの中学生は、中学卒業後、自分に合った進路を進み、アルバイトや職場、友人関係なども自身が望む環境に身を置けている状況が想像できます。
不登校支援が浸透し、フリースクールなどの民間機関やNPOなどが学校と連携して様々な支援ができるようになったことにも要因があるかもしれません。
ただ、「不登校が原因で苦労したことがまったくない」ということではありません。
漠然と将来を不安に思うのではなく、必要な支援は何なのかを明確に把握して、適切にサポートすることが親御さんの大事な役割です。
不登校だったことで受験は苦労した?
不登校だったことで、受験(資格受験、就職試験を含む)に苦労したと答えた子どもは、「おおいにあった」「少しあった」合わせて50.1%と半数以上です。
小中学生のときに不登校であまり勉強をしていなかった場合、基礎学力が抜け落ちてしまっています。
高校受験や大学受験の試験はもちろん、各種資格試験や就職試験の一般常識問題でも、いきなりそのレベルを理解しようとするととても難しく、小学生のころから長い時間をかけて積み重ねてきた基礎学力があるからこそ解けるものが多いです。
不登校の子どもが家では全く勉強をしないという話も少なくないですが、学校に行っていなくても日常的に勉強する習慣を身に付けて、教科書に載っている範囲のことは理解できるようにしておくことが、将来の受験に活きてきます。
希望通りの進路に進めた?
不登校だった中学生で、希望通りの進路に進めなかった子どもは54.3%です。
また、それには不登校が影響していると感じている人は76.5%いるという結果が出ています。
希望通りの進路に進めなかった子どもがどんな進路を希望していたかについては公表されていませんが、試験の合否を決めるために調査書が必要な場合、不登校だと出席日数が足りなかったり学校生活の態度や成績を記入することができずに不利に働くことが考えられます。
この調査書は一般的に公立高校では必須、私立高校でも調査書の提出を求めるケースは多いです。
どうしても入りたい高校がある場合は、保健室や適応指導教室への登校が出席日数にカウントされるのか、また成績として残すためにはどんな形でテストを受ける必要があるのかなどを学校に確認してみましょう。
子どもの希望する進路を実現するためにどうすればいいか、担任の先生ともよくコミュニケーションを取っておく必要があります。
専門学校・短大・大学に在籍中なのは37%
不登校だった中学生のうち、20歳現在、専門学校・短大・大学に在籍中なのは37.5%です。
大学に在籍しているのは19.0%で、前回の6.6%より大幅に増加しています。
高校進学の割合が増えたことにより、高等教育機関に進学する割合も増加したと考えられます。
高等教育機関を受験するためには高校卒業資格またはそれと同等の資格が必要で、全日制高校・定時制高校・通信制高校で卒業資格に違いはありません。
高校受験で希望の高校への進学が難しい場合でも、その先何を学びたいのか?どの高等教育機関に進みたいのか?というところまで目標が見えていると、そこに向かって有意義な高校生活を送ることができそうです。
不登校だった中学生が必要だと感じていた支援
次に、平成18年度に中学3年生だった子どもが、当時を振り返り必要だったと感じる支援を紹介します。
心の悩みについての相談
心の悩みを相談できる人や場所が必要と考える不登校経験者は、32.0%となっています。
なんでも家族に相談できる子どももいる一方、心配を掛けたくないと思ったり、なんとなく恥ずかしい気持ちから家族に相談できない子どももいます。
自分ひとりでは考えが堂々巡りになってしまい、なかなか悩みは解決しないものです。
誰かに話しを聞いてもらったり、ときにはアドバイスをもらって解決策を見つけていけるといいですね。
親御さんは基本的に「子どもが何を話しても受け止める」姿勢を見せて話しやすい雰囲気を作っておくことが大切になりますが、相談相手は家族に限らず近年は文部科学省でもSNSでの相談事業を行っていたり、24時間体制の電話相談も行っています。
以前よりは子どもが誰かに相談できるハードルは低くなっているといえそうです。
意思表示や人付き合いについてのアドバイス
意思表示や人付き合いについてアドバイスが欲しいと答えた子どもは30.7%となっています。
不登校のきっかけとして友人関係(いじめを含む)を挙げる子どもは多く、コミュニケーションに難しさを感じている様子がわかります。
無理に友達に合わせてしんどくなってしまったり、はっきりと自分の意見を伝えることが苦手な子どもも多いです。
自分の考えに自信が持てなかったり、それを伝えると周りにどう思われるか不安だったりするのかもしれません。
周りの目が気になってしまうのは自己肯定感が下がっている状態なので、家庭でも子どもの自己肯定感を上げていく対応ができるといいですね。
学校の勉強についての相談・手助け
学校の勉強についての相談・手助け必要だと感じていた子どもは、24.5%となっています。
不登校が長期に及ぶと、学校での学習範囲もわからなくなってしまいます。
自分で学習を進めようとすると、教科書だけが手もとにある状態で、内容を理解することはもちろん、いつまでにどこまで学習を進めるのかなどは自分で計画を立てなければなりません。
なかなか、子ども一人では難しいことですよね。
近年では授業の動画を自宅で視聴できるなどの対応を取っている学校もあるので、お子さんが希望する形での学習支援を得ることができそうか、一度学校側に相談してみましょう。
今不登校の中学生に親ができること
中学生のときに不登校だった子どものアンケート結果を紹介してきましたが、今現在不登校の中学生をもつ親御さんができることは何があるのでしょうか?
主に5つのできることを紹介します。
ゆっくり休ませる
まずはゆっくり休ませることです。
不登校になるまでがんばってきた子どもの心は疲れきっており、何かを考えたり、行動したりするのも難しいことがあります。
「本当は早く学校に通えるようになってほしい」という親の気持ちは言葉の端々や態度に出てしまうもので、子どもを追いつめてしまいます。
学校に行くことはいったんすべて忘れて、子どもが安心してゆっくり休める環境を作ることに集中しましょう。
少しずつ心の元気が溜まってくると、好きなことに取り組んだり、笑顔も見られるようになるはずです。
少し元気が溜まったぐらいで無理をさせるとまた疲れてしまいますから、焦らないことが大切です。
親が子どもを引っ張っていくのではなく、そっと後ろから背中を押せるようなサポートができるといいですね。
子どもに合いそうな進学先の情報収集をする
不登校の子どもにとって、進路を決めることはとても大変なことです。
単純に入学試験に合格できるのか?だけではなく、本当に自分に合ってる(無理なく通える)学校なのか?を見極める必要があるからです。
心の元気が溜まっていないときには将来のことも、やりたいことも何も考えられない状態なので、急いで進路の話をする必要はありません。
たとえ中学3年生だったとしても、心の元気が溜まるまで1年でも2年でも待ってから進路を決めた方が、結局うまくことが多いでしょう。
ただ、親御さんはいつお子さんが気が向いてもいいように、合いそうな進学先の情報を集めておきましょう。
高校には3つの種類があります。
- 全日制高校:平日の朝から夕方まで毎日通学し、対面で授業を受ける
- 定時制高校:平日の1日4時間程度、昼間か夜間に通学し、対面で授業を受ける
- 通信制高校:1年に数回(回数は学校による)の通学以外は、家や好きな場所で、自分で勉強する
通学ペースを自分で選ぶことができたり、少人数制だったりするので、不登校経験者にはとても通いやすいシステムです。
年々通信制高校は増えていますから、自宅から通うことができる学校を調べると多くの学校があることがわかると思います。
子どもに合わせた学習をサポートする
さきほど学校の勉強についての相談・手助けが必要だと感じていた子どもについて紹介しましたが、親としてできることは「学校側に相談すること」のほかに、「家庭でも子どもの学習をサポートする」ことです。
親御さんが勉強を教えられる場合は、無理のない範囲で一緒に勉強に取り組む時間を作ると良いでしょう。
親御さんが教えることが難しくても、教育支援センターなどの公的機関、フリースクールや塾などの民間機関、通信教育、オンライン教材など、近年は学校以外にも勉強する方法はたくさんあります。
合わなかったら次を試してみるという気軽さで、子どもに合った勉強方法を見つけるサポートをしていきましょう。
行きたい高校や大学が見つかったとき、普段から学習する習慣がついていることがきっと役に立ちます。
また同級生と同等の学力が身についていることは、子どもにとっての自信にもなるはずです。
学校以外の居場所を作る
子どもの心の元気が溜まってきたら、習い事やフリースクール、地域のコミュニティなど、子どもが安心して過ごせる場所を見つけてみましょう。
家と学校だけの世界だと学校に行けない状況とひたすら向き合わないといけませんが、もっともっと世界は広いです。
子どもが夢中になれるもの、すきだと思えること、行きたいと思える場所が見つかると、ぐっと視野が広がるでしょう。
共通の趣味を持つ友達ができるかもしれませんし、将来の夢が見つかるかもしれません。
「学校には行けないけど、私はこれなら出来る、これなら得意だ」と思えることがあると、自分を認めることができてポジティブな気持ちになってきます。
苦手なことに向きあって人並みにできるようになるよりも、得意なことやすきなことを磨いて人より得意なものをつくることに集中する方が、これからの個の時代に必要なことではないでしょうか。
子どもの自己肯定感を高める
不登校の子どもは全員と言っていい程、自己肯定感が低い状態にいます。
学校に行けない自分はダメなんだ、こんな自分に楽しい未来はないんだ、と感じています。
自己肯定感は一朝一夕に高まるものではなく、目に見えるものでもないので、どうサポートすべきかよくわからない親御さんも多いかもしれません。
ここでは3つの方法を紹介します。
子どもを他人と比べない
兄妹や親戚、お友達と子どもを比べないようにしましょう。
「◯◯くんはこうだけど、あなたはできないのね」などと言ってしまうと、子どもは劣等感が強くなり、自己肯定感が下がります。
子どもなりにがんばったのに、他人と比べられて認めてもらえなければ、やる気をなくして何事にもチャレンジしようとしなくなる可能性もあります。
親御さんは、子ども自身ががんばったこと、できるようになったことに目を向けましょう。
子どもは自分のがんばりを認めてくれる親がいることで、安心して色々なことにチャレンジする勇気を持てるようになります。
するとチャレンジした結果が成功でも失敗でも、がんばりを認めてもらうことでまたチャレンジする勇気が持てるようになるのです。
子どもに結果・成果を求めない
子どもには、結果や成果ばかりを求めるのではなく、それまでの努力や成長を認めていきましょう。
親が結果や成果にこだわりすぎると、子どもは必要以上に失敗を恐れたり、期待に応えられない自分を責めてしまいます。
努力して成長した自分を親に認めてもらえれば、失敗した自分も受け入れることができて、次の目標に向かい挑戦できるようになるはずです。
子どものこれからの人生を考えると、やることすべて成功しか許されないことが大事なのではなく、失敗したとしても何度でも起き上がる努力ができるかどうか、の方がずっと大事だとわかりますよね。
子どもの話をしっかり聴く
「話を聴く」ということは、丁寧にしようとすると意外と難しいものです。
仕事に家事に忙しい毎日の中で、「あとでね」「そっかそっか」などと流し聞きしていたり、そもそも会話する時間もなく過ごしていることも多いのではないでしょうか。
後回しにされたり、上の空の返事しか返ってこないと、子どもは自分から話をしなくなります。
基本的には、子どもが話しかけてきたら集中してしっかりと耳を傾け、最後まで話しを聴きましょう。
もし手が離せないときには「これが終わったら話を聴くね」と伝えて、必ず忘れずに話を聴く時間を取りましょう。
「それでどう思ったの?」「そんな大変なことがあったんだね」など、会話を重ねることで子ども自身が考えを整理することができますし、落ち着いて最後まで話しを聴いてもらえることで大きな安心感を得られます。
この安心感が、自己肯定感を高めることに繋がっていきます。
まとめ
実際に不登校だった中学生の5年後の声と、不登校の子どもを持つ親ができることを紹介してきました。
中学生で不登校だとしても、心の元気を溜めることができれば、子どもの将来は暗いものなんかではありません。むしろ、困難を乗り越えることができる強い大人になるはずです。
親御さんは、子どもの心の元気が溜まるように適切なサポートをしていきましょう。
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