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いっぺ
・子どもが不登校…いつまで続くの?
・不登校の子どもにどうやって向き合えばいい?
子どもが不登校の親御さんは、これからどんな風に子どもが回復していくのか、親としてどうやって向き合えばいいのか、不安に感じていませんか?
そこでこの記事では、不登校の6つの回復段階とその支援方法について、紹介します。
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不登校から回復するまでの6つの段階と支援方法
不登校の期間は大きく6つの段階に分けることができます。
それぞれの段階の特徴と支援方法をご紹介します。
不登校前兆期
不登校前兆期は、不登校になる前の期間のことで、
「学校に行かないと」「でも行きたくない」という気持ちが交錯している時期です。
- 朝起きられない
- お腹が痛い
- 頭が痛い
- 朝ごはんを食べない
- 学校に行く準備が進まない
- 玄関から外に出られない
このように体調不良を訴えたり、学校へ行く準備が止まってしまったりします。
不登校前兆期の支援方法
「子どもが言うままに休ませていいのだろうか?」というのがこの時期の親御さんの悩みではないでしょうか。
答えは「休ませてOK!」です。
自分の話もろくに聞いてくれずに引きずってでも学校に行かせようとする親には、自分の気持ちを話そうとは思えないですよね。
「学校に行きたくない」と言い出すまでに、子どもはとっても大きなストレスに耐えてきたはずです。
まずは、心身ともに疲れ切ってしまっている状態を癒さなければいけません。
ここで親が「休んでいい」と言うことで
- 親は自分の話を聞いてくれる
- 親は自分の気持ちを受け止めてくれる
- 学校に行っていてもいなくても、親は自分のことを大切にしてくれる
子どもとの意思疎通がしっかりできると、その都度親が適切なサポートをしやすくなり、結果的に遠回りすることなくスムーズに回復へ向かうことができるのです。
不登校葛藤期
不登校葛藤期は、学校に行ったり行かなかったりしていた時期を経て子どもがいよいよ頑張れなくなってしまう時期です。
溜まっていたストレスが限界にきてしまい、子ども自身もどうしていいかわからずに
- 引きこもる
- 暴れる
- 反抗する
- 泣く
不登校葛藤期の支援方法
親子ともにこの時期が一番辛く苦しいです。
子どもは学校を休んで家にいたとしても、心はちっとも休まっていない状態です(例えずっとゴロゴロしたり、スマホをいじっていたとしても、です)。
「クラスメイトは学校に行けるのに、行けない自分はダメ人間だ、価値がないんだ」と惨めな気持ちや罪悪感、不安や焦りでいっぱいです。
ここで親が学校に行けない理由を質問攻めにしたり、家での過ごし方を叱ってばかりいると、子どもの元気は枯渇していく一方です。
また、子どもが学校に行かないことで親が焦ったり、両親でケンカをしたりすることも、子どもが責任を感じて自暴自棄になってしまう原因になります。
この時期、親ができることは
- 家を子どもにとって安心安全に過ごせる場所にする
- 学校に行く行かないより子どもの元気を溜めることを最優先する
- 自分の気持ちがリフレッシュできる方法を確保しておく(子どものことで頭をいっぱいにしない)
- 自分のせいで子どもがこうなったんだと責めない
不登校開始期
不登校開始期になると、子どもは毎日学校を休み家でゆっくり過ごせるようになります。
限界まで疲れ切ってしまっているので、この時期は1日中寝ている日が続くことも多いです。
そのほか
- 勉強は一切しない
- 無気力でぼーっとしている
- ゲーム、スマホに没頭する
- 自分の部屋に引きこもる
不登校開始期の支援方法
「こんなに寝てて生活が乱れないだろうか」「ゲームのし過ぎを注意すべきだろうか」と悩む親御さんが多い時期です。
答えは「好きなだけ寝かせてOK!ゲームしててOK!」です。
この時期は疲れ切った心と体の元気を溜めることが最優先で、そのためには「好きなことを好きなだけして過ごす」ことが大切です。
元気が溜まってきたら、子どもは自然と自分から動き出します。
その時が来るのを気長に、ゆったりとした気持ちで見守りましょう。
不登校定着期
不登校定着期は、学校に行かないことで生じる子どもの罪悪感が減ってきて気持ちも落ち着いてくる時期です。
- ご飯が食べられるようになる
- 体調不良がなくなる
- 学校以外のことなら会話ができる
- 笑顔が見られるようになる
- 生活が昼夜逆転する
不登校定着期の支援方法
たまに子どもの笑顔が見られるようになってくると、親御さんも少しホッとできたり、その反面いつまでこのままでいいのかと悩んでくる頃です。
少しずつ子どもの元気が溜まってきている時期ですので、このまま元気が十分に溜まったあと、次のステップへ自信を持って進めるように自己肯定感が高まるような親子のコミュケーションを取っていきましょう。
- 子どもの話を否定せず受け止める
- 他の子どもと比較しない
- 好きなこと、興味があることを伸ばす
- 感謝を伝える
- 親の思うように子どもを動かそうとしない
不登校安定期
不登校安定期は、子どもの元気が溜まってきてだんだんと外の世界に興味を持ち始める時期です。
「学校に行ってみようかな」と言ったりもしますが、翌朝になるとやっぱり不安で行けない場合も多いです。
学校に行っても勉強についていけるかどうかを気にしたりもします。
- 映画に行く
- コンサートに行く
- 楽器を習う
- 英会話を習う
- 美容室に行く
不登校安定期の支援方法
子どもが「学校に行ってみようかな」などと言った時、あからさまに喜んだり応援したりするとNGです。
「休んでいいと言ってるけどやっぱり学校に行ってほしいんだ」と子どもが感じることでこれまでの信頼関係が崩れてしまったり、プレッシャーになってしまいます。
また実際には学校に行けないパターンも多いので、「また親を悲しませてしまった」と子どもは自信を失うことにも繋がります。
いつから行きたいのか、どの授業から行きたいのかなど子どもの意思を確認しながら、学校の担任の先生と連携を取っていくことが必要です。
学校に戻ることにこだわらず、
- 勉強の遅れを気にしているようなら通信教育や塾などの選択肢を示す
- 興味がある音楽を習ってみるか聞く
- ボランティア募集に応募してみるか聞く
- 興味があるイベントに一緒に行ってみるか聞く
不登校始動期
不登校始動期では、子どもの元気が溜まり動き出す時期です。
学校に復帰したり、外での活動ができるようになったりしますが、突然学校に毎日朝から夕方まで通えるようになれることは稀です。
ストレスを感じると気持ちが不安定になったり、欠席・遅刻・早退もしばらくは頻繁にあるはずです。
子ども自身も頑張れるか不安や焦りがありますが、ここまでに元気が溜まり、自己肯定感が十分に高まっていればまた必ず次の一歩を踏み出すことができます。
不登校始動期の支援方法
子どもが学校に復帰する場合は、子どもの意思をよく確認することが大切です。
しばらくは午前中だけ、信頼してる先生の授業だけ、保健室だけ、など子どもに負荷がかかりすぎないように注意しながら、学校との連携を取るようにします。
立ち止まったり、時には戻ったりしながら前に進んで行くんだという気持ちで、長い目で子どもをサポートするようにしましょう。
不登校の回復段階の見極め方
これまで紹介した6つの回復段階のうち、お子さんがどの段階にいるのかいまいち分からないという親御さんもいるのではないでしょうか。
これに当てはまるからこの段階、というようにはっきり線引きできるものではなく、段階の境目は曖昧なものです。
そのような今いる段階の判断に迷った時には、次のようなやり方で見極めてみてください。
子どもの言動をよく観察する
まずは、お子さんの言動を丁寧に観察しましょう。
「笑顔も出てきたけど、学校の話題はやっぱりつらそうだな」とか、
「食欲は戻ってきたみたいだけど、部屋に引きこもる時間は変わらないな」とか
変わってきた状況と、変わらない状況をしっかりと把握しておきましょう。
第三者の意見を聞く
親御さんだけの考えで判断すると、一つの視点に偏ってしまうことがあります。
教師やカウンセラー、友人の親などの第三者の意見も参考にしてみましょう。
子どもと関わりのある人たちから情報を得ることで、親御さんだけでは気づかなかった子どもの様子や変化を知れることがあります。
話をすることで頭の中を整理できたり、気持ちが落ち着くというメリットもありますので、ぜひ信頼できる第三者の意見も聞いてみてください。
右肩上がりに回復していくわけではない
不登校の回復段階は6つに分けられますが、必ずしも回復段階通りに右肩上がりに進むわけではありません。
100人の不登校のお子さんがいれば、100通りの回復方法があります。
回復段階をスキップすることもありますし、逆に前進と後退を繰り返しながらゆっくりと回復に向かう場合もあります。
辛く苦しいと感じると「早くここから抜け出したい」と思ってしまうものですが、焦りは禁物です。
お子さんが不登校の期間は、お子さんが自立へと向かうとっても大切な時期です。決して無駄な時間ではありません。
親御さんはゆったりとした気持ちで、お子さんの大切な時期を近くで見守ってください。
不登校から回復するために親がしてはいけないこと6選
不登校の回復段階ごとの支援方法などを紹介してきましたが、ここでは親がしてはいけないことを6つ紹介します。
お子さんとコミュニケーションを取る際にこれらをなるべく避けるようにすると、信頼関係を築きやすくなります。
子どもの言動に一喜一憂する
子どもに回復の傾向が見られるようになると、嬉しいと感じる親御さんの気持ちは当たり前です。
ですが、大げさに褒めたり、ご褒美を与えるなどして喜んだり、逆に子どもの調子が悪いと親御さんまで落ち込んでしまったりすると、子どもにとってはそれがプレッシャーになります。
子どもは親のことを良く見ていますし、喜んで欲しいと思っているものです。
喜んで欲しくて子どもが無理をしてしまったり、自分が親を落ち込ませてしまったと責めることに繋がるため、不登校の回復が遅れてしまう可能性があります。
学校へ戻ることを目標にする
「不登校の解決=学校へ行けるようになる」ではありません。
文部科学省の「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」には、
不登校児童生徒への支援は,「学校に登校する」という結果のみを目標にするのではなく,児童生徒が自らの進路を主体的に捉えて,社会的に自立することを目指す必要がある
と子どもの自立を目指す必要があることが明記されています。
親御さんはいち早く学校に行かせることよりも、どうやったらお子さんが将来の夢を見つけられるか、どうやったら自信を持って夢に向かって挑戦していけるかということに目を向けましょう。
子どもの話を聞かない
子どもの話を、上の空で聞いていませんか?
仕事や家事で忙しいと、「話をしっかり聞く」ということがなかなか難しいことかもしれません。
また、子どもの話を一方的に否定したり、話し終わる前に「いやいや、それはこうでしょ」と結論づけてしまっている場合があるかもしれません。
自分の話を聞いて欲しい時に聞いてもらえなかったり、自分の考えを否定され続けると、子どもは親に何も話さなくなります。
気を遣いすぎる
子どもが何を考えているかわからなかったり、子どもに嫌われたくないと思っている親御さんは、子どもに気を遣いすぎることがあるようです。
これも子どもにとってはプレッシャーを感じる原因になります。
お子さんの心の元気が溜まり、自ら動き出そうとしないと、親がいくら働きかけても状況は変わりません。
見守って適切にサポートすることと、気を遣いすぎることを混同しないようにしましょう。
子どもを放置する
子ども自身の問題だからと放置するのも、もちろんNGです。
不登校になるまで疲れ切ってしまった心身を回復させるには、家族のサポートが不可欠です。
また必要に応じて、学校の先生や外部の専門家との連携を取ることも親の大事な役割です。
子どもの心境のささいな変化などを感じ取れるようにするためにも、日頃から十分にコミュニケーションを取って、親のサポート体制は万全であることを子どもに分かってもらうことが重要です。
親が思い描く通りに子どもを動かそうとする
子どもが自立した大人になるためには、自主性や自己肯定感が必要になります。
ですが、親が思い描く通りに子どもに動いて欲しいと思うと、自主性や自己肯定感は下がっていく一方です。
「自分で決めることができない」「何をするにも自信がない」という大人へ成長する可能性が高まります。
色々な選択肢を提示したり、考えられるリスクを一緒に考えることは大切ですが、最終的に決めるのは子ども自身に任せることが大切です。
不登校からの回復に向けたカウンセリングの効果〜専門家によるサポートの重要性〜
不登校からの回復段階はこれまで紹介してきた通りですが、多くの場合は個々の状況に適したサポートが必要となります。
不登校の生徒が年々増えているとはいえ、家族で解決すべき問題と考える親御さんも多く、精神的に孤立してしまう家庭もあります。
カウンセリングや専門家によるサポートは、不登校の回復のプロセスを円滑に進める上で重要な役割を果たします。
カウンセリングを通して
- 悩みや不安を共有できる
- 適切なアドバイスをもらえる
- 第三者に話すことで自己理解を深める
などの効果を得られます。
また、ネットや本など一方的に得られる情報ではなかなか具体的な対応策まで結びつかないこともありますが、双方向のコミュニケーションであるカウンセリングを通して、具体的でリアルな家庭内の対応策を見つけることも可能です。
不登校についての相談先は相性もありますので、安心して話せる相談先を探してみることをお勧めします。
▼不登校の相談先についてはこちら▼
不登校の悩みは誰に相談するの?主な7つの相談窓口を紹介!相談前に不登校の理解も深めようまとめ
今回は不登校の回復段階とそれぞれの支援方法についてご紹介しました。
回復していく過程はお子さん一人ひとり違いますが、おおまかに見て、どんな風に回復していくのかイメージできたでしょうか。
どの段階でも、「子どもの存在を丸ごと認めること」「自己肯定感を上げる働きかけをすること」は共通して大切になってくることです。
家庭だけで解決しようとせず、必要に応じて専門家のサポートを得ながら、一緒にお子さんを見守っていけるといいですね。
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