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いっぺ
不登校の子どもを持つ親御さんは、
「子どもとどう接すればよいかわからない」
「ゲームはやめさせて、勉強させるべき?」
「このまま学校へ行かなくてもよいのだろうか」
とお悩みではないでしょうか。
この記事では、
- 不登校の子どもの気持ちについての調査結果
- 不登校の子どもの行動に隠れている心理とその対応策
- 不登校の子どもを持つ親にできることを3つ紹介
- 不登校のきっかけ
- 不登校のデータ
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目次
不登校の子どもの気持ちについての調査結果
文部科学省が2021年10月に発表した「不登校児童生徒の実態把握に関する調査報告書」では、不登校の子どもが学校を休んでいる間の気持ちについての調査結果が記載されています。
これによると、不登校の子どもは、学校に行かないことによってつらい思いをする場所から離れられてうれしいと思う反面、勉強や自分に対して不安や負い目を感じていることがわかります。
多くの不登校の子どもが「あてはまる」「少しあてはまる」と感じている気持ちについて、紹介します。
休めてほっとした
不登校の小学生の70%、中学生の69%が、親に「学校へ行かなくていいよ」と言ってもらい、ほっとしたと感じています。
子どもが学校に行けなくなる状態というのは、心の体力がなくなってしまっている状態です。
不登校になる子どもは真面目で完璧主義の傾向にあると言われており、学校へ行かなければならないと頭では分かっているのにその通りに行動できず、毎日葛藤しています。
「学校へ行ってほしい」という親の気持ちが伝わると、子どもはプレッシャーに感じることもあるでしょう。
心の体力がなくなってしまった子どもを回復させるためには、まず「学校へ行かなくていいよ」と伝え、安心させることが最優先です。
子どもにとって家や家族が、安心して落ち着ける場所にするのが大切です。
自由な時間が増えてうれしい
不登校の小中学生の66%が、自由な時間が増えてうれしいと感じています。
学校では授業内容、校則、制服、時間割などが決められ、大抵はクラスごとに同じ時間に同じことをやるようになっています。
不登校の子どもは、この「みんな一緒に同じように同じことに取り組む」ことに違和感をもったり怖がったりすることも少なくありません。
椅子に座り、机に向かって勉強することが難しい子どもにとっても、学校で決められた時間割通りにみんなで一斉に勉強することは苦痛になります。
学校を休んでいる時間は、これらの縛りがなく自分がすきなように過ごせるのでうれしいと感じる子どもが多いようです。
勉強の遅れに不安がある
不登校の小学生の63%、中学生の74%が、勉強の遅れを不安に感じています。
学校は毎日クラスごとに授業を行い、先生が主導権を持って学習を進めるため、授業に参加していれば勉強をすることができます。
勉強の遅れに不安がある不登校の子どもの場合、勉強のやり方がわからなかったり、一人では集中できなかったりして「学校に行かなければ勉強ができない」と感じている可能性があります。
ただ、学校に行っていても学習意欲がなければ学力はつきませんし、学校以外の塾や家庭でも学力を身に付けることはできます。
同年代が学習する内容を理解できていることは自信にも繋がりますので、子どもの年齢によって適度に親がサポートして勉強の不安を減らすことができるといいですね。
自分のことが嫌になった
小学生の43%、中学生の58%が「自分のことが嫌で仕方なかった」と答えています。
まさに、自己肯定感が著しく低下している状態です。
- 学校に行きたいのに行けない僕はおかしいんだ
- みんな学校に行けるのに行けない私はダメ人間だ
- ずっと家にいる僕は誰の役にもたてない
など、自分に価値があると思えず、自分に満足できていない状態です。
そんな状態のお子さんと向き合うのは親御さんにとっても辛い時期になりますが、ゆっくりと時間をかけて、子どもの自己肯定感を高めていけるサポートをしましょう。
家族や家が安心安全な居場所であることは、「自分を認めてくれる人がいる」と感じることができ、自己肯定感がうまれる大切なきっかけになります。
「学校に行っていてもいなくても、あなたは大切な存在なんだ」というメッセージを、伝え続けましょう。
不登校の子どもの行動に隠れている心理とその対応策
不登校の期間、ほとんどの子どもは家で過ごすことになります。
子どもの行動がいつも目に入るので、親は「生活リズムが乱れないように注意しなければ」「もっと勉強させなければ」と気になってしまうかもしれません。
ですが親が注意したくなる子どもの行動には、不安からくるものも多いです。すべてを責めずに長い目で見守るようにしましょう。
朝起きられない
不登校の子どもにとって、朝はなるべく避けたい時間です。
起きていけば仕事や学校に行く家族が出かける準備をしているので、「学校に行かない自分」を負い目に感じるからです。
また親が「今日も休みます」と学校へ連絡しているのを見ることも、親に迷惑を掛けていると感じて居心地が悪かったりします。
学校へ行く気がない子どもにとっては朝早く起きる理由がありませんので、家族が出かけて静かになったあとに起きてくるというのがよくあるパターンです。
生活サイクルを整える前にまずは心の体力を溜めることを優先するのが大切なので、無理やり起こす必要はありません。
昼夜逆転の生活リズムになる
不登校の子どもにとって朝が避けたい時間であるのと反対に、夜はとても過ごしやすい時間になります。
学校や仕事に行っていた家族が帰ってきてみんなが自由に自分の時間を過ごすので、家にいることに罪悪感を感じる必要がありません。
夜に活動することが多くなっていくことで日中は眠くなってしまい、徐々に昼夜が逆転していきます。
日中は寝て、夜間にゲームやネットなどをして過ごしている子どもを見ると心配になるかもしれませんが、子どもの心の体力が溜まり、外への興味が出てくるタイミングで人と会う約束があったり、日中したいことが出てくれば、昼夜逆転生活も自然に戻ります。
ゲームやネットばかりしている
夜間に限らず、1日中ゲームやネットばかりして過ごす不登校の子どもを心配したり、叱っていいものか悩む親御さんは多いです。
ゲームやネットは気軽に楽しい気分になれますし、オンラインで外の人と繋がることもできます。
ですが、純粋に楽しいからやっているわけではなく、不安や負い目、孤独感やプレッシャーを紛らわせるためにやっている可能性もあります。
自己肯定感を下げる要因となるそういった感覚を紛らわせる手段を奪ってしまうと、子どもはますます追い込まれていきます。
子どもの興味が外に向かってきたタイミングでゲームやネットの時間も減っていくので、一方的にゲームやネットを制限したり、叱ったりするのはやめておきましょう。
家族に攻撃的になる
特に不登校になり始めの子どもは、毎日が学校に行く・行かないの葛藤で心が疲れきっています。
このとき、コントロールできなくなった感情が爆発して怒鳴ったり暴れたりといった行動に出ることがあります。
怒りの本当の原因は家族ではないのに、矛先が家族(特に母親)に向かってしまうこともあります。
このとき、子どもの態度に悲しんだり、口論になる必要はありません。
子どもをなんとかしてあげたいという心配の気持ちと、八つ当たりをされて腹が立つ気持ちと、親としてもいろんな感情があって当然ですが、この場合は親自身のストレスや負担を解消することを優先させましょう。
子どもの態度に引っ張られて親までカリカリ・イライラするのは悪循環です。子どもとあなたの感情を切り分けましょう。
子どもの自己肯定感が上がってくると、感情のコントロールも上手になっていきます。
お風呂に入らない
不登校の子どもがお風呂に入らなくて困る、という話をよく聞きます。
子どもとしては、お風呂に入るのが面倒に思えたり、気力がなかったりする上に、特に人と会うこともなければお風呂に入る理由がないと感じるようです。
心が元気になれば、人に会ったり何かを始めたりと意欲がわいてきてお風呂に入る理由ができるので、子どもは自分からお風呂に入るようになります。
なのでお風呂に入らないからといってあまり責めるような言い方をする必要もありません。
不登校の子どもを持つ親にできることを3つ紹介
不登校の子どもの心理を見てきましたが、親にできる子どもへの対応はどんなものがあるのでしょうか?
それぞれ紹介していきます。
登校しなくてもよいと伝える
まずは、子どもに「登校しなくてもよいと伝える」ことが大事です。
本やネットの情報から、休ませることが大事だという知識がある親御さんは、この対応ができていることも多いです。
ただ、「休んでいいよ」と言っているお母さん、お父さんの目が笑ってないことも多いようです。
言い方やため息、ドアの締め方、階段を上がる足音など、子どもはいろんなところから親の感情を読み取っています。これらから読み取れる感情と、言っていることが矛盾していると、子どもはますます混乱します。
親が落ち着いて状況を受け止め、子どもの存在を丸ごと認めた上での「休んでいいよ」であるように気をつけましょう。
進路について情報を収集する
子どもが不登校になると、進路はどうすれば良いのか親は心配になります。
子どもの心の体力が溜まったら、この先どんな学校に行きたいか少しずつ親子で話す機会を作るといいでしょう。
子どもが将来について考えられようになったときに自分に合った進路を選べるように、親は進学先の情報をいろいろと収集しておきましょう。
高校を選ぶ場合であれば、
- 全日制高校
- 定時制高校
- 通信制高校
といったようにタイプがありますし、最近の通信制高校は学校ごとにカリキュラムに特徴があり、いろんな通い方が用意されています。
子どもが自分で「行きたい」と思える学校が見つかるサポートをしていきましょう。
専門家に相談する
不登校の問題は、家庭と学校の問題だから親がなんとかするしかないと思っている親御さんもいますが、そんなことはありません。
いろいろな事例を見てきた専門家の意見を聞くと、思ってもみなかったアドバイスをもらえることもあります。
また、無意識のうちに親(特に母親)が孤立してしまい、大きすぎるストレスを背負っている場合もあります。
話をするだけで気分が晴れていく効果もありますから、親だけでどうにかしようとせずに相談窓口も活用していきましょう。
不登校のサポートを行っている場所一覧はこちら。
- 児童相談所、児童相談センター、児童家庭支援センター(無料)
- 教育センター(無料)
- ひきこもり地域支援センター(無料)
- 発達障害者支援センター(無料)
- 民間のカウンセリングやフリースクール(有料)
これらの機関では、過去にさまざまな悩みを抱えた不登校の子どもをサポートしてきています。
子どもに対してどのように接すればいいかなど、具体的に相談にのってくれるでしょう。
進路についても、これまでの実績などいろんな情報を把握していることもあるので、気になることを色々と聞いてみましょう。
不登校のきっかけを調べた調査結果
不登校のきっかけは色々な要因が複雑に絡み合っています。
どれか一つということではありませんが、文部科学省が発表している「不登校児童生徒の実態把握に関する調査報告書」(令和3年10月)では、不登校のきっかけを調査した結果が記載されています。
不登校の実態を知るヒントとして、ご参考ください。※不登校のきっかけは複数回答です。
小学生の「最初に学校に行きづらいと感じ始めたきっかけ」
小学生が最初に学校に行きづらいと感じ始めたきっかけで多いのは、先生のことが29.7%、身体の不調が26.5%、生活リズムの乱れが25.7%となっています。
「先生のこと」とは、先生と合わない、先生が怖かった、体罰があったなどです。
小学生からすると先生は体も大きく、力でも勝てないので、例え自分が怒られているわけでなくても大きな声が怖かったりすることがあります。
まだ大人のサポートが必要な年齢なのに、学校でいちばん身近な大人である先生と合わないと感じると、学校に行きづらいと感じるようです。
また友達との関係悪化、勉強についていけない、理由がわからないなどと答える子どもも多く、きっかけは多岐にわたるといえるでしょう。
大きく2つに分けると、学校生活によるものが76.9%、身体の不調・生活リズムが40.8%です。
中学生の「最初に学校に行きづらいと感じ始めたきっかけ」
中学生が最初に学校に行きづらいと感じ始めたきっかけも多岐にわたっています。
その中で多いのは、身体の不調が32.6%、勉強がわからないが27.6%、先生のことが27.5%です。
また友達のことや生活リズムの乱れも多くなっています。
小学生と比べると、先生との相性よりも、自分自身の体調・学習面や友人関係の比重が大きくなっていきます。
身体の不調は、色々なストレスや頑張りすぎることによって出てくる症状もあるため、子ども自身でもわかっていないストレスの原因が別のところにあるかもしれません。
ただ、原因を追求したところで不登校問題が解決するとは限らず、まずはなくなってしまった心の体力を溜めていくことがいちばんの近道です。
不登校の基本データ:人数、割合など
不登校の子どもの数は、年々増加しています。
文部科学省「令和2年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」による小学生、中学生、高校生の不登校の基本データを見ていきます。
小学生の不登校の基本データ
小学生の不登校の子どもは、63,350人となっており、全体の1.0%を占めています。
学年別に見ると、小学4年生ごろから増え始め、最も多くなるのは小学6年生で、1.8%にあたる19,881人が、不登校となっています。
低学年の子どもは、勉強や学校のルール、親と離れて過ごすのに不安を覚えて不登校になることが多く、環境に慣れれば徐々に通えるようになります。
しかし高学年になると、心や人間関係が複雑になり、勉強も難しくなっていきます。
物事を客観的に捉えられるようになるため、劣等感やプレッシャーを感じたり、集団行動の中で仲間はずれが起きたりすることもあります。
多感な思春期に入り始めるこの時期に、心の葛藤が生まれて不登校に繋がることが多くなります。
中学生の不登校の基本データ
中学生の不登校の子どもは132,777人で、全中学生の4.09%を占めており、不登校に悩む子どもが最も増える時期です。
小学6年生では19,881人ですが、中学1年生になると35,998人と、2倍近く増えています。
中学校に入学すると、6年間過ごした小学校とは異なる、新しい先生・クラスメイト・先輩・ルールの中で生活していかなければなりません。
大きな環境の変化に、戸惑う子どもは多いです。
小学生よりも複雑になっていく人間関係をめぐる問題も、不登校の要因として増えていきます。
高校生の不登校の基本データ
高校生の不登校の子どもは43,051人で、全高校生の1.4%を占めています。
この数字には途中で退学した子どもの数は含まれておらず、調査段階で高校に在籍している不登校の子どもの数です。
高校生は自分と周りの違いを理解できてくるため、人間関係は徐々に落ち着いていきますが、将来どんな職業に就きたいか、どんな社会人になりたいのかを考えていく年齢になり、そこでの悩みが出てきます。
やりがいや生きる意味が見出せず、無気力になり、学校へ行く意味がないと不登校になる子どもが多い傾向にあります。
まとめ
不登校の子どもが何を考えているのかわからなかったり、どう対応していいかわからなくなる親御さんも多いですが、子どもの態度に一喜一憂することなく、どんな状態のお子さんも「それでOK!大丈夫!」と認めていきましょう。
親御さん自身のケアも忘れずに、子どもにとって家が安心安全な場所であることを第一に、子どもの自己肯定感を高めていきましょう。
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